尾瀬ヶ原&尾瀬沼に水芭蕉を見に行く(見晴キャンプ場でテント泊)

キャンプ
水芭蕉と燧ヶ岳

水芭蕉のシーズンの尾瀬。1泊2日のテント泊で、尾瀬ヶ原と尾瀬沼を歩いてきました。

水芭蕉の撮影ポイント」については、別の記事にまとめてありますので、参考にしてください。

この記事では、山行記についてまとめました。

コース概要

スタートは鳩待峠、ゴールは大清水で、尾瀬ヶ原と尾瀬沼を周遊してきました。

1日目:鳩待峠→山ノ鼻→尾瀬ヶ原→見晴(テント設営)→平滑ノ滝→尾瀬ヶ原散策→見晴(宿泊)

2日目:見晴→尾瀬ヶ原散策→見晴(テント撤収)→沼尻→尾瀬沼→三平峠→大清水

注意点1:

鳩待峠までは、車の乗り入れが禁止されています。車の場合、尾瀬戸倉に駐車して、乗り合いバスに乗る必要があります。人数が集まればすぐに、発車してくれるので、特に時間を気にすることがありません。人気の尾瀬なので、平日でもすぐに人数は集まります。

注意点2:

水芭蕉のシーズン期間中は、大清水から尾瀬戸倉に戻る乗合バスは運行していません。そのため、沼田駅方面に行く路線バス、あるいは新宿バスタ行きの高速バスに乗る必要があります。1時間に一本程度なので、少し待つ必要があります。ただ、大清水には売店と食堂があるので、あまり問題はありませんでした。

注意点3:

見晴〜沼尻の間、三平峠付近には、積雪があり、注意が必要です。水芭蕉シーズンの後半だったので、ぎりぎりチェーンスパイクを使いませんでしたが、1週間前であれば、使用していたと思います。必ずチェーンスパイクを持参することを推奨します。

【ルート地図】

※地図には、水芭蕉の撮影ポイントを追記しています。

【標高グラフ】

鳩待峠の方が大清水より標高が400m高いので、鳩待峠をスタートにした方が楽です。すぐに尾瀬ヶ原に到着し、水芭蕉を見ることができるのも、鳩待峠スタートの良い点です。

尾瀬ヶ原と尾瀬沼はほぼフラットで、木道が多いです。

1日目:鳩待峠〜山ノ鼻〜龍宮小屋〜見晴

車を尾瀬戸倉の第1駐車場に駐車。平日だが、水芭蕉シーズンでほぼ満車になりそう。第1駐車場が満車になっても、他の駐車場があり、そこから乗合バスが出発するので、問題ない。

尾瀬戸倉〜鳩待峠の運賃が1300円。乗合バスの鳩待峠乗車時間は20分程度。駐車料金(1日あたり1000円)も必要。

鳩待峠には、6月初旬でも除雪された雪がたくさん残っている。ここからスタートし、尾瀬ヶ原までは下り。階段と木道が連続する。

鳩待峠

登山道の脇にも残雪がある。水芭蕉シーズンでツアーの団体が多くて、タイミングを見て追い越す。

鳩待峠〜山ノ鼻

山ノ鼻の手前で、水芭蕉が現れる。まだ綺麗に咲いていて、良い時期に来ることができた。

鳩待峠〜山ノ鼻

山ノ鼻には、1時間弱で到着。少しお腹が減ったので、尾瀬ヶ原を歩く前におにぎりを食べる。尾瀬植物研究見本園があり、一周する。水芭蕉はたくさん咲いている。残念ながら至仏山には雲がかかっていて、山頂は見えない。

尾瀬植物研究見本園

今年は、水芭蕉の当たり年とのことで、たくさん咲いている。

尾瀬植物研究見本園

尾瀬植物研究見本園を一周後、尾瀬ヶ原に出る。ツキノワグマの生息地で、所々に熊よけのための鐘をならすポイントがある。今日は、たくさんの人がいるので大丈夫だろう。

湖面に燧ヶ岳が映って見える逆さ燧ヶ岳のポイントにくる。風が強くて、逆さ燧ヶ岳は見えなかった。

いい感じに曲がりくねった木道の先に燧ヶ岳が見える。少しずづ雲が取れて来た。

いつも登山する時には、ボーッと考え事をする時間がある。尾瀬の場合は、足元をしっかり見ないと木道から池塘に落ちるので、ボーッとできない。平日だけど今日は人が多くて、気を使わなければならない。

下ノ大堀川の水芭蕉群生地に到着。ここからの風景は、ポスターに使われている。至仏山の雲も取れて来たけど、すっきりはしない。周りのカメラマンも残念そう。今年は至仏山の残雪が多いから絵になる。

下ノ大堀川の水芭蕉群生地

水芭蕉をぼかしてアップで撮って見る。手前の草が残念だが、尾瀬では草でも抜いてはいけない。

下ノ大堀川の水芭蕉群生地

宿泊地の見晴に向かうため、尾瀬ヶ原をまっすぐ横断する。1kmくらいごとに川を横切る。川に沿って、林があって「拠水林」という。歩いていると、この林がいいアクセントを醸し出している。川沿いには、水芭蕉が可愛らしく咲いている。

振り返ると「拠水林」の向こうに至仏山が見える。ずいぶん遠くなって来た。

見晴の近くでは、桜が数本咲いていた。

至仏山が遠くなってきたかわりに、燧ヶ岳が近くなって来た。麓から新緑が登っているのがよく分かる。緑のグラデーションが素晴らしい。

燧ヶ岳と見晴の山小屋

見晴に着くと除雪の雪山がまだ残っていた。やはりこの辺りは豪雪地帯だ。

見晴

キャンプ場に到着。ここは水が豊富で、しかも飲むことができる。ジャバジャバ顔も頭も洗えるキャンプ場はストレスが少ない。

見晴キャンプ場

山小屋の飲み物のラインナップが素晴らしい。都会の居酒屋よりワインが充実している。

キャンプの設営完了。プレミアムモルツの生ビールを1杯飲んでしまう。尾瀬ヶ原と至仏山を眺めながらのビールは格別だ。

1日目:見晴〜平滑ノ滝〜尾瀬ヶ原散策〜見晴

ビールで一休み後、北側にある平滑ノ滝を目指す。湿原の端の方なので、池塘は少なくて乾いている。木道沿いには水芭蕉が咲いている。

赤田代には温泉小屋があり、リゾートカフェみたいなところでくつろいでいる人がいる。そこを抜けると、トレイルになり、ハシゴなども出てきて、少し下ると、平滑ノ滝に到着する。そこから先の三条ノ滝に向かおうと思っていたが、ビールを飲んで、危険そうだったので、引き返すことにした。

平滑ノ滝

東電分岐で東電小屋の方に向かう。東電尾瀬橋で只見川を渡る。尾瀬ヶ原の水が集まって来ているので、かなり水量。

只見川

東電小屋の手前で、水芭蕉の群生地から燧ヶ岳がよく見えるスポットがあった。ここはあまり人がいないので、景色を独り占めできる。おすすめのスポットである。

東電分岐〜東電小屋

ヨッピ橋を渡って、尾瀬ヶ原の真ん中を南下する。

ヨッピ橋

竜宮十字路まで戻ってくる。テントの張った見晴に戻らず、再度、下ノ大堀川の水芭蕉群生地に行ってみる。午前中と違って、至仏山の山頂まで見ることができた。周りにいたカメラマンと話す。朝日のタイミングでここにくるとのこと。時間は早ければ早いほど良くて、日の出を待つのが良いとアドバイスをもらう。ということで、明朝、三たびここに来ることを心に決めた。

下ノ大堀川の水芭蕉群生地

日もだいぶ傾いて来た。

下ノ大堀川の水芭蕉群生地

キャンプ場に戻る。振り返ると水芭蕉と至仏山。いつまでも眺めていられそう。

下ノ大堀川の水芭蕉群生地

キャンプ場に戻ってくる。見晴キャンプ場は、予約不要。思い立ったら行くことができる。しかも、鳩待峠からは下りだけなので、体力的に楽。テント泊の受付は、燧小屋で行う。1日1000円なのも嬉しい。トイレは綺麗で、トイレットペーパーも完備されている。

夕食は、ぼっかけご飯。神戸の御土地ご飯。

見晴からの至仏山

至仏山を見ながらの晩御飯。その後、セブンイレブンで買ったキャベツの漬物をつまみに、日本酒を飲む。

いつも持参してみる虫除けセットを晩御飯の時に油断して使わず、足首2ヶ所刺された。数日間痒かった。油断してはいけない。

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2日目:尾瀬ヶ原散策

翌朝は3時半に起床。まだ暗くて、テントの中でぐだぐだする。4時少し前に見晴のキャンプ場を出発。燧ヶ岳の方から明るくなってきた。

朝靄の向こうに至仏山。明るくなって来たので、水芭蕉の群生地に急ぐ。

日の出前に、下ノ大堀川の水芭蕉群生地に到着。

下ノ大堀川の水芭蕉群生地

一眼レフカメラを持った数名のカメラマンと写真を撮る。自分だけiPhoneで撮影。三脚がない分、機動力を活かす。

下ノ大堀川の水芭蕉群生地

振り返ると、燧ヶ岳方面が明るくなって来た。前も後ろも光と靄の状況が刻々と変わるので、忙しい。

下ノ大堀川の水芭蕉群生地

朝日に照らされて来て、至仏山の残雪が赤く染まる。もやの状況も刻々と変化する。

下ノ大堀川の水芭蕉群生地
下ノ大堀川の水芭蕉群生地
下ノ大堀川の水芭蕉群生地
下ノ大堀川の水芭蕉群生地

燧ヶ岳から日が昇りそう。

下ノ大堀川の水芭蕉群生地

燧ヶ岳からの日の出。

山の影響で、日の出時間は40分くらい遅く、5時9分。そのおかげで、ゆっくりと朝日が昇るまでの景色の変化を楽しむことができた。

下ノ大堀川の水芭蕉群生地

朝日が昇ると一気に明るくなって、もやが消える。

下ノ大堀川の水芭蕉群生地

朝日に照らせる自分の影が残らないように、一眼レフカメラを持ったカメラマンは苦戦していた。自分はスナップ写真的なので、自分の影が入ってもアクセントになるので、気にならない。

下ノ大堀川の水芭蕉群生地
下ノ大堀川の水芭蕉群生地

横の木々も良い感じ。

下ノ大堀川の水芭蕉群生地

見晴キャンプ場に戻るため、朝日に向かって歩く。

竜宮十字路で、ちょっぴり逆さ至仏山。しゃがんだり立ったりして、至仏山が水面ん映るように撮って見た。

竜宮十字路

見晴に戻って、朝ごはん。燧ヶ岳の伏流水でコーヒーを入れる。

2日目:見晴〜沼尻〜尾瀬沼〜三平峠〜大清水

テントを撤収して、尾瀬沼方面に向けて歩き始める。最初は木道。のちに林間コースに変わる。

見晴〜沼尻

標高が上がるにつれて、雪が残っている。

見晴〜沼尻

最後の沼尻付近の下りは、滑りやすい。ギリギリ持参したチェーンスパイクを使わなかった。

見晴〜沼尻

尾瀬沼湖畔は、小さな湿原があり、水芭蕉が咲いている。尾瀬沼より標高が高いので、尾瀬ヶ原より燧ヶ岳は高く感じない。

長蔵小屋の裏にはベンチがあり、燧ヶ岳をゆっくり眺められる。

尾瀬沼

水芭蕉も咲いていて、撮影ポイントだ。

見晴〜沼尻

2日目は天気が良くて、高原歩きを楽しむ。

尾瀬沼湖畔沿いから燧ヶ岳が綺麗に見える。

見晴〜沼尻

尾瀬沼から三平峠に向かう。今回のルートで一番が標高が高いので、雪が残っている。

三平峠への登り

三平峠を越えると、一気に新緑の世界。早朝は5℃くらいだったのに、急に暑くなる。(下界は真夏日だった)

三平峠〜一ノ瀬

一ノ瀬から林道歩きになる。ローラー車が走って、路面をならしていたので、歩きやすかったが、1時間近い林道歩きでちょっと退屈。

一ノ瀬〜大清水

大清水まで来て、乗合タクシーが運行していないことに気が付く。ただ、バスが1時間おきくらいに運行していて助かった。1時間の待ち時間があったので、食堂できつねそばを食べて待った。

今回の山行は、水芭蕉の当たり年。残雪も多かったので、良いタイミングだった。

小学生の頃、尾瀬ヶ原のニッコウキスゲが満開だった。年々鹿の影響で草花が減っているような感じがする。柵などで鹿対策をしているが、昔のような一面の花というのはなかなか見られないのかもしれない。10年後にはもっと花が減っているかもしれないので、今回水芭蕉をしっかり見ることができて良かった。

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