【コース概要】熊野古道 中辺路4泊5日で熊野三山通し歩き

歩く旅

コース概要

熊野古道の一つである中辺路を4泊5日で歩いてきました。(計画編

総距離106kmで、「熊野本宮大社」「熊野速玉大社」「熊野那智大社」の熊野三山を歩いてお参りすることができました。

【ルート図】

登山をされている方であれば、5日間で歩くのが一般的です。

  • 1〜2日目: 滝尻〜熊野本宮
  • 3〜4日目: 熊野本宮〜那智(紀伊勝浦)
  • 5日目 : 那智(紀伊勝浦)〜新宮

今回は通しで歩きましたが、分割して歩くことは可能です。

一般的に中辺路を歩くルートは、1〜2日目の滝尻〜熊野本宮です。歩き慣れていない方は、2泊3日で歩く方も多いです。

3〜4日目の熊野本宮〜那智(紀伊勝浦)のコースは、山岳コース(大雲取越、小雲取越コース)です。ルートが厳しいのと、宿泊先が少ないため、歩く人は少なめです。

5日目の那智(紀伊勝浦)〜新宮はさらに歩く人は少なく、今回は誰にも会うことはありませんでした。

【宿泊先】

計画編でも書きましたが、中辺路を通しで歩くためには、宿をを早めに予約する必要があります。

宿泊施設の受け入れ能力の小さい「1泊目の近露〜野中、3泊目の小口の宿を抑えることが必要」です。その後、交通機関の手配、その他の宿泊先の予約をすれば良いです。

1泊目:滝尻王子から熊野本宮まで1泊2日で歩く場合、近露〜野中のあたりが最適です。その中間である比曽原王子跡付近に1泊目を予約しました。

2泊目:本宮大社付近で予約しました。バスを使うことも可能で、湯の峰温泉や川湯温泉という選択もあります。

3泊目:小口しか選択肢がありません。宿が少ないのですが、閑散期のため直前でも小口自然の家を予約することができました。小口自然の家のHPに空き情報が掲載されています。

4泊目:那智駅周辺には宿泊施設が少ないので、2〜3kmほど歩いて紀伊勝浦エリアに予約しました。宿泊施設が多いので、前日の予約でも問題ありませんでした。洞窟風呂で有名なホテル浦島に宿泊しました。

日程宿泊地宿泊先
1泊目比曽原王子跡古道の宿 ひよどり
2泊目熊野本宮ゲストハウス結
3泊目小口小口自然の家
4泊目紀伊勝浦ホテル浦島

【標高グラフ】

1日目は、大阪から出発すると最も早くても10時歩き始めとなります。標準時間で歩くと宿への到着が遅くなる恐れがあり、心配な方は紀伊田辺に前泊することをお勧めします。

2日目は、下り基調のルートです。ただし、峠ごとにアップダウンを繰り返し、距離も長いので、早朝の出発をお勧めします。

3日目は、距離も短いので、1〜4日目では一番余裕があります。ただし、エスケープルートはないので、注意は必要です。

4日目は、アップダウンも距離も一番厳しいルートです。また、那智大社の見どころも多いので、早朝の出発をお勧めします。

5日目は、歩道がなく交通量が多いところを2箇所通るので、注意が必要です。また、最後の新倉神社の登りが今回のルートで一番急でした。

【区間距離・時間】

区間距離と時間の目安です。距離は、お参りや宿への歩きなので、計画より長めになっています。

時間は、ヤマレコの記録では標準の0.6〜0.7で歩いています。

1日目(滝尻王子〜比曽原王子跡:17km)

熊野古道らしい石段の道

近露の集落の懐かしい街並み

2日目(比曽原王子跡〜熊野本宮:25km)

ちょっと寄り道(展望台)からの大鳥居(最強寒波により小雪がちらつく)

熊野本宮大社の御本殿

3日目(熊野本宮〜小口:17km)

朝の大斎原の大鳥居

小雲取越コースの百間ぐらからの眺望

4日目(小口〜紀伊勝浦:26km)

大雲取越コースの船見茶屋跡から太平洋を望む

青岸渡寺三重塔と那智の滝

5日目(紀伊勝浦〜新倉神社:22km)

勝浦湾展望台からの朝日

新倉神社のゴトビキ岩からの新宮市街地の眺望

宿予約問題と対処法

今回、宿の予約は直前(1週間前)となったため、「宿を予約できないという問題」に直面しました。

1泊目は近露王子〜継桜王子(野中)間で泊まることになります。宿泊できる人数が少ないためと、田辺市熊野ツーリズムビューローが運営する予約サイト「KUMANO TRAVEL」が予約を取り仕切っていて、直前のネット予約ができないためです。じゃらん、楽天トラベル、booking.comでも宿が予約できませんでした。Airbnbでのみ宿を確保できました。Airbnbというと民泊のイメージがありますが、「KUMANO TRAVEL」に掲載されている宿が予約できるので安心です。

3泊目の小口はさらに宿泊施設が少ないため、宿の確保が激戦になります。2ヶ月以上先の4月と5月の空きは、数日しかありません。まずは、小口の宿を押さえることが第一優先です。

いずれにしろ、熊野古道を通しで歩くと決めたなら、早めの予約をお勧めします。

本宮エリアと紀伊勝浦エリアは、宿泊先が多いので、じゃらんなどで予約できます。那智山エリアも宿泊先が少ないですが、距離が近い紀伊勝浦に泊まれば良いでしょう。

「KUMANO TRAVEL」と「Airbnb」の棲み分け

長期の予約は「KUMANO TRAVEL」が仕切っており、海外の方の予約には有効に機能しているようです。一方、稼働率を上げたい宿は、直前まで予約を受けたい。また、国内旅行者は、直前に宿を予約したい。宿と宿泊者の両方のニーズに応えるため、熊野古道エリアで「Airbnb」が活用され始めたのではないでしょうか?

なぜ、「じゃらん」や「楽天トラベル」でないのか?

おそらく個人経営の宿が多いため、ホストとしてシステムに登録しやすいから「Airbnb」が活用され始めたと推測しました。

「Airbnb」のその他のメリットは、宿泊者と直接メッセージのやり取りができることです。普段山を歩くことに慣れていない方も多くいます。そのため、歩いている途中に日没を迎えてしまった方の救助などに役立ちそうです。

少し気になった点は、海外向けの支払いに伴う日本の「デジタル赤字」拡大が止まらないことです。日本の会社の「じゃらん」や「楽天トラベル」にも頑張ってもらいたいと思いました。昨日のニュースによると、日本のデジタル赤字は10年で3倍超で、6兆円以上の赤字とのことです。

24年「デジタル赤字」6兆円超 米巨大企業が市場支配、資金流出

2024年の国際収支速報によると、デジタルに関連した収支は6兆6506億円の赤字と過去最大を更新。比較可能な14年からの10年で3倍超に達した。企業や個人がクラウドやネット広告などのサービスを海外のIT大手に依存する構図が続いている。

というようなことも考えながら中辺路を歩いていました。

歩いた詳細記録

今後アップしていきます。

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