【青梅マラソン2026年完走記】30kmの激坂は健康のバロメータ!今年も無事完走

奥多摩

はじめに:春を告げる「健康のバロメータ」

今年も、春を告げる伝統のレース「青梅マラソン(30km)」を走ってきました。

私にとって、この大会は単なるレース以上の意味を持っています。去年のブログにも綴りましたが、青梅マラソンは私の「健康のバロメータ」なのです。

フルマラソンでもハーフマラソンでもない、この独特な「30km」という距離。そして、容赦なく脚を削ってくるアップダウン。このタフなコースを笑顔で完走できれば、「今年も健康上問題なし!」と太鼓判を押されたような気分になります。いわば、年に一度の定期健康診断のようなもの。今年もその診断結果を受け取るために、スタートラインに立ちました。

(去年の記事はこちら:2025年青梅マラソン出走記


コース紹介:山深くへ分け入る「試練の道」

青梅マラソンのコースは、JR青梅線に沿ってひたすら西へ、山奥へと進んでいきます。

『河辺駅→東青梅駅→青梅駅→宮野平駅→日向和田駅→石神駅→二俣尾駅→軍畑駅→沢井駅→御嶽駅→川井駅』

駅名を追うごとに、車窓の景色が変わるように、ランナーの目に映る風景も山深くなっていきます。

折り返し地点となる一番奥の「川井駅」あたりまで来ると、そこはもう東京都とは思えないほどの渓谷美。もし電車で来て奥多摩駅から登山をするなら、「さて、ここで靴紐を締め直して本格的に登るか」と気合を入れるような、そんな山深いエリアまで自分の足で走り抜けるのです。苦しいけれど、その分、景色も楽しめる贅沢なコースです。

しかし、美しい景色には罠があります。

青梅マラソンの最大の特徴にして最大の敵、それは「終わらないアップダウン」です。

往路は基本的に「登り基調」と言われますが、実際走ってみると、侮れない「下り」も結構あります。「行きが下りなら、帰りは登り」。後半の疲れた脚に牙を剥きます。

GPSログを確認すると、累積標高は257m。身体へのダメージは蓄積され、特に21km過ぎに立ちはだかる長い登り坂と、25km付近にある「最後の登りらしい登り」は、達成感を味わうためには欠かせない難所です。

「途切れない応援」が背中を押す

そんな過酷なコースにもかかわらず、多くのランナーがこの大会に帰ってくる理由。それはもう一つの特徴である、沿道の熱狂的な応援にあると思います。

毎年同じ場所で、同じ方々が、変わらぬ笑顔で応援してくれる。これほど励みになることはありません。

  • 大太鼓の力強い響き:青梅、日向和田、御嶽など、要所要所で身体の芯まで響く太鼓の音が、心に活を入れてくれます。
  • 「帰ってこいよ」の歌声:青梅付近で毎年流れるこの曲を聞くと、「ああ、青梅に来たな」、「あと28km、復路しっかり帰ってこなければ」と思います。
  • 多彩な音楽:アカペラ集団のハーモニー、ギターやサックスの生演奏。
  • 沖縄民謡エイサー:7km付近の賑やかな演舞に、脚が自然と前に出ます。
  • 名物スピーカーおじさん:二俣尾の急坂で洋楽を大音量で流してくれるおじさん。
  • 小澤酒造の応援:銘酒「澤乃井」の蔵元からの声援。

今回、特に印象に残ったのは、ご自宅の前で椅子に座り、応援してくださるご高齢の方々の姿でした。

この日は春のような暖かさ。柔らかい日差しを浴びながら、私たちランナーが走る姿を目を細めて眺めておられました。その姿から、逆に私たちが「走れる喜び」と「元気」をいただいている。そんな温かい交流が、青梅の沿道には溢れています。

日向和田のへそまん前の大太鼓による応援
沖縄民謡エイサーの応援

【出走記】2026年青梅マラソン

スタートの号砲

スタート地点までは6分ほどで到着。今年のスターターを務めたのは、なんと東京五輪卓球金メダリストの水谷隼さんでした!

例年ハイタッチで送り出してくれる高橋尚子さん(Qちゃん)は不在でしたが、今年は野口みずきさんがその明るいキャラクターで会場を盛り上げてくれていました。金メダリストに見送られてのスタートです。

約6分ほどでスタート地点に到着
スタータの水谷隼さん

往路の興奮

号砲とともに青梅の街中へ。沿道の声援を受けながら進むと、日向和田の「へそまんじゅう」前では盛大な太鼓の音、その先ではいつものエイサー。お祭り気分でテンションが上がります。

10km付近、早くも折り返してきたトップ選手とすれ違いました。先頭は、荒生実慧選手

飛ぶような、という表現がぴったりのストライド。このまま独走し、見事大会2連覇を達成されました。トップアスリートの走りを間近で体感できるのも、折り返しコースの醍醐味です。

トップで折り返してきた荒生実慧選手

試練の復路

折り返し地点を過ぎると、現実は甘くありません。「往路でこんなに登ってきたのか」と驚愕するほどの下り坂が続きます。ここで飛ばしすぎると脚が終わってしまう。自制心が試されます。

15km少し手前の折り返し地点

20km手前、名門・小澤酒造の前で「力水」をいただき、お饅頭を2個も口に放り込んでエネルギー補給。さあ、ここからが本当の勝負、青梅マラソンの本性があらわになる時間帯です。

予感通り、21kmからの登り坂で脚が急速に硬くなり始めました。

21km過ぎの長い登り坂

そして25km手前の坂。これを登り切った頃には、私の脚の余力はほぼゼロ。季節外れの暑さも加わり、ふくらはぎがピクピクと痙攣の予兆を告げています。脚が攣らないギリギリのラインを探りながら、なんとか騙し騙し走る我慢の展開となりました。

父の背中を追って

苦しくて、視線が下がりそうになった時。

ふと、今朝家を出る前に仏壇に手を合わせた時のことを思い出しました。

「父も、今日の青梅マラソンに行きたかっただろうな」

私の父は、ちょうど今の私と同じくらいの年齢の頃、毎年この青梅マラソンを走っていました。

76歳になるまで、一度も歩くことなくフルマラソンを完走し続けた父。その頑丈な背中、走ることへの執念。

今、私が苦しんでいるこの25km過ぎの坂道を、父もかつて同じように息を切らして登っていたはずです。

限界に近い脚で耐え忍んでいるその時、不思議な感覚に包まれました。

まるで、親父が隣で一緒に走っているような、あるいは背中を押してくれているような気持ちになったのです。

ゴールへ

最後は青梅の街中に戻り、往路以上に熱気あふれる応援のシャワーを浴びます。「あと少し!」「おかえり!」の声に励まされ、最後の力を振り絞ってフィニッシュゲートへ。

なんとかゴール!

ゴール地点

ゴール地点では、野口みずきさんがランナーたちをハイタッチで迎えてくれていたようですが……必死すぎて全く気づきませんでした。帰宅時にゴールエリアを通った際に初めて気づきました・・・

周りを見渡せば、続々と帰ってくるランナーたちが、苦しそうながらも満面の笑顔で完走を喜んでいました。

野口みずきさんがハイタッチで選手を迎えていました

今年も無事に30kmを走りきり、「健康のバロメータ」は正常値を示しました。

亡き父と語らい、地域の温かさに触れ、自分の体力を確かめる。

やっぱり青梅マラソンは最高です。また来年も参加するでしょう。

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