四国歩き遍路 お礼参り|1200kmの旅の結び、高野山の奥之院で弘法大師へご報告

歩く旅

【本日の記録】

 * 天気: 晴れ

 * アクセスルート:

   * 大阪市内 〜 南海・橋本駅 〜 極楽橋駅(南海電車)

   * 極楽橋駅 〜 高野山駅(南海高野山ケーブルカー)

   * 高野山駅 〜 奥之院前(南海りんかんバス)

大阪から出発!電車とケーブルカーを乗り継ぎ「天空の聖地」高野山へ

四国八十八ヶ所、約1200kmの歩き遍路を結願し、今日はそのお礼参りのため、和歌山県にある高野山へと向かう。

四国では、88番の大窪寺を打った後、再び1番の霊山寺まで歩いてお礼参りをするお遍路さんも多い。しかし、自分は実家のある大阪へ一度戻り、そこから直接、真言密教の聖地・高野山へご報告に行くことを決めていた。

そもそも、なぜ四国遍路の後に高野山へお礼参りに行くのか。それは、お遍路の旅の主である弘法大師が、今も高野山の奥之院で深い瞑想を続け、人々の救済を祈っているとされているからだ。お遍路中は「同行二人」として常に大師と共に歩んできた。だからこそ、結願の報告と無事に旅を終えられた感謝を、直接大師にお伝えするために高野山へ向かうのである。

今回、高野山へ続く歴史ある参詣道(町石道など)を歩いて登ることはせず、電車とケーブルカーで向かうことにしたのには理由がある。

一つは、靴底がツルツルになり、相棒の金剛杖が10cmも短くなるほど肉体を使い切ったこと。そして何より、自分の中で「歩く旅」は四国の大窪寺で完全に完結させたかったからだ。

高野山へ続く山歩きは、またいつか別の機会に挑戦する「未来の楽しみ」として取っておきたいと思う。

大阪市内から南海電車に揺られ、橋本駅を経由して極楽橋駅へ。

橋本駅からは、電車が急カーブをキュルキュルという音を出しながら山を登っていく。雨上がりの桜が色鮮やかだ。眼下には、小さな谷間に瓦屋根の家が多く立ち並ぶ集落が見える。

「ここを歩くのも気持ちよさそうだな」と、車窓を眺めながら思った。バックパックに荷物を入れさえすれば、どこへだって歩いていける。それが今回の歩き遍路で分かったことは、自分の中での大きな変化かも知れない。

極楽橋からは、急勾配を力強く登っていく南海高野山ケーブルカーに乗り換える。標高約867mの高野山駅へと一気に登っていく車窓からは、下界とは違う冷んやりとした山の空気が感じられた。

高野山駅からは、南海りんかんバスに乗って奥之院方面へと向かう。いよいよ、36日間の長かった旅の終着点が近づいてきた。

杉の大木がそびえる奥之院参道を歩く

バスを降り、奥之院の参道へと足を踏み入れる。

ここからは「一の橋」から約2kmの道のりを歩いていく。

両脇には樹齢何百年という巨大な杉の木がそびえ立ち、その根本には数え切れないほどの歴史的なお墓や供養塔が静かに並んでいる。織田信長、石田三成、武田信玄といった歴史上の名将たちのお墓もあった。

四国の札所とはまた全く異なる、荘厳な空気に包まれている場所だ。

マメに苦しみながら四国の山道を登り、アスファルトを歩き続けたあの36日間を思い出しながら、ゆっくりと、最後の一歩一歩を踏みしめていく。

相棒として共に歩き抜いたあの金剛杖も、今は実家で休ませている。今日は身軽な装いだが、心の中には四国で出会った風景や人々、そして99歳のおばあちゃんから託された思いがしっかりと刻まれている。

御廟橋を渡り、弘法大師の御廟へ。1200kmの旅の完了

参道の奥へと進み、いよいよ「御廟橋」の前に到着した。

ここから先は、弘法大師が今も深い瞑想を続けているとされる究極の聖域だ。写真撮影は禁止され、私語を慎み、脱帽し、身だしなみを整えて一礼してから橋を渡る。

そして、弘法大師の御廟の前に立ち、静かに手を合わせて、読経した。

「無事に四国八十八ヶ所、約1200kmを歩き通すことができました。ありがとうございました。」

燈籠堂の地下にもお参りし、四国での36日間の無事と、たくさんの温かいご縁に感謝を捧げた。これで本当に、自分の四国歩き遍路の旅が「完了」したのだと実感する。

納経所で高野山の納経をいただき、晴れやかな気持ちで奥之院を後にした。

高野山内を散策し、帰路へ。旅を終えて思うこと

奥之院でのお参りを終えた後は、山上の町を散策し、金剛峯寺に立ち寄った。

ここは高野山真言宗の総本山であり、壮大な主殿や、国内最大級と言われる美しい枯山水の石庭「蟠龍庭」が見事な名刹だ。拝観料1,000円を支払って中に入る。

お寺のお賽銭がPayPayで払うことができるようになっており、違う意味で「最先端」を感じて少し面白かった。

山上の澄んだ空気を胸いっぱいに吸い込み、再びバスとケーブルカー、そして南海電車を乗り継いで、大阪への帰路につく。

ちょうど極楽橋から特急「こうや」が来たので、乗車した。

ここから九度山駅までの景色はまさに絶景だ。桜は見頃を迎えており、車窓を流れる美しい景色を見ながら一人静かに感動する。

四国を歩き始めたあの頃は、「毎日連続して歩いてみたら、自分はどうなるのか?」という好奇心があった。結果として、劇的な何かが変わったかどうかはまだ分からない。でも、毎日「ただ歩く」という行為の中に、辛さも、喜びも、そして自分の心との対話があった。自らが踏み出す「小さな一歩」の積み重ねが、1200kmという途方もない距離を踏破させてくれるという事実を、これからの人生で忘れることはないだろう。

そして昨日、父の墓参りをして、四国遍路の結願の報告をしてきた。この歩き遍路の目的のひとつでもあった供養を、無事に果たすことができた。

また、認知症の母が、私が不在の間も発熱など体調を崩すこともなく、途中で四国から呼び戻されるような事態にならなかったことにも、感謝した。

ありがとう、四国。

ありがとう、お遍路。

いつかまた、あの自然豊かな四国の道を、今度は自分のペースで歩きに行きたいと思う。

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