四国歩き遍路16日目|八十八ヶ所(37番) 岩本寺から宿OHAMAへ!足摺岬への長大な道のりと絶品カツオのタタキ

四国・四国遍路

【本日の記録】

 * 天気: 快晴

 * 歩行距離: 30.3km(※GPSの実測値)

 * 累積標高: 上り 505m / 下り 701m(※GPSの実測値)

 * 時間: 8時間12分(活動8:12、休憩0:00 ※実測値)

 * 困難度: ★★☆☆☆(距離は短めで下り基調のため星2つ)

 * 宿泊地: OHAMA(伊田)

 * 参拝した札所と区間距離(目安):

   * 第37番 岩本寺 〜 OHAMA:約27.5km

   * 総距離:約27.5km

岩本寺の朝のお勤めと、新たなる旅立ち

岩本寺の宿坊での朝。

6時からの朝のお勤めの前、冷たい空気でシーンと静まり返った境内を散策した。

楽しみにしていたお勤めにも参加。太鼓のドラム音が響くリズミカルな般若心経を一緒に読み上げた。お寺の裏には鉄道が走っており、その電車の音もドラムの般若心経に一味違ったリズムを付け加えてくれた。

今日は3月11日。ご住職は石巻にご供養に行かれていて不在だったが、読経に加え、お寺や地域にまつわる法話を聞くことができた。本堂の天井に飾ってあるモダンな絵は、約50年前に本堂を建て替える際、一般の人から集められたものだという。当時は批判もあったようだが、今となっては幅広く受け入れられ、特に外国では結構取り上げられているようだ。

教本にあった岩本寺の御詠歌が気になった。

「六つのちり 五つの社あらわして 深き仁井田の 神のたのしみ」

かつてこの地にあった五社大明神などの神仏習合の歴史を感じさせる、趣深い御詠歌だ。

その後、宿坊で朝食をいただいた。朝食はモダンな天井画とは対照的に、トラディショナルな日本食。鯖の塩焼きがついていて美味しい。宿坊には他の歩き遍路の人も泊まっていたので、色々と情報交換をして話が弾んだ。

心身ともに清められたような清々しい気分で出発の準備を整える。

今日からは、次の第38番・金剛福寺がある足摺岬を目指す旅になる。ここから足摺岬までは80キロ以上離れており、四国八十八ヶ所の中で最も札所間の距離が長い区間だ。一度にたどり着くことはできないため、今日から数日かけてじっくりと南下していく。今日は距離がやや短いので、7時半とゆっくりした出発となった。

四万十ののどかな風景と、絶品カツオのタタキ

岩本寺を出発し、四万十町の中心部を抜けていく。昨日の激しい七子峠の登りとは打って変わり、今日は比較的歩きやすいルートだ。

ちょいちょいトレイル(山道)も歩きつつ、車道から離れてのどかな道を進む。ウグイスの鳴き声がたくさん聞こえてきて、非常に気持ちの良い遍路道だ。伊与喜川沿いに下っていく。

伊与喜駅で休憩をとった。朝は寒かったけれど、歩いていると暖かくなってパーカーを脱ぐ。やはり土佐は温暖である。

予期せぬ登り坂を越え、旧道の煉瓦造りになっている熊井トンネルを抜ける。

歩きながら、昨日感じた「日常の風景に心を向けること」の大切さを改めて反芻した。見慣れたような道でも、少し視点を変えれば新しい発見がある。足の痛みもすっかり順応し、歩くことそのものに没頭できる心地よい時間が続いた。

ちょうどお昼時、「道の駅 なぶら土佐佐賀」で昼食の時間になった。

注文したのは、タレと塩の両方で食べるカツオのタタキ盛り合わせ定食。一口食べて驚愕した。本場で食べる味は、東京で食べるものと全く違う!肉厚なだけでなく、臭みが一切なくて味が濃く、しっかりとした噛みごたえがある。

塩タタキは柚子のタレにつけて食べてみたが、さっぱりとした味で、鼻に爽やかな風味が抜ける。10切れあったがペロリと完食してしまった。これを食べてしまうと、もう東京でカツオのタタキは食べられないかもしれない…。

サービス券をもらっていたので、食後に塩&バニラのソフトクリームを200円でいただいた。塩もまた美味しいんだな、これが。

海岸線へ!果てしなく続く一本道と巨大な津波避難タワー

ルートは次第に標高を下げ、黒潮町の美しい海岸線へと近づいていく。太平洋の雄大な景色が広がると、昨日山の中で見た風景とはまた違う開放感に包まれた。

「先ほど食べたカツオのたたき、超うまかったよー」と心の中でつぶやきながら、海沿いの道を宿まで歩いた。

海沿いを歩いていて驚いたのが、津波避難タワーの規格外の高さだ。

調べてみると、黒潮町は内閣府の想定で、南海トラフ巨大地震が発生した際に日本一となる「最大34.4メートル」の津波が来ると予想されている町なのだそうだ。そのため、街中にある津波避難タワーの高さがレベチ(今まで見てきたタワーの3倍くらいの高さ)で圧倒された。

このあたりは、ひたすら海岸線の道が長く続く。アップダウンが少ないのはありがたいが、足摺岬までの果てしない距離を物理的に突きつけられているような感覚にもなる。

癒やしの宿「OHAMA」と、神アプリ「HENRO HELPER」

無事に本日の宿泊地である伊田の「OHAMA」に到着した。

実はこのエリア、宿を取るのに非常に苦労した。黄色のガイドブックに載っている宿に片っ端から電話をかけたがすべて断られ、途方に暮れていたのだ。最後に、最近できたばかりでガイドブックに載っていないこの宿に電話をして、ようやく予約できたという経緯がある。

電話した時から「良い宿だなぁ」と思っていたが、その通り、とても温かいオーナーさんが迎えてくれる素敵な宿だった。海のすぐ横に建っており、遠くには足摺岬っぽい影も見えた。

晩御飯は、いわゆる旅館の豪華な食事とは違って、ホッとする家庭料理だった。毎日歩き続けている体には、たまにはこういう温かいご飯が本当に心に染みる。お米も非常に美味しくて、ついおかわりをして3杯もいただいてしまった。

昨晩、歩き遍路を4、5回達成している逆打ちのベテランの方に、この先の「ホテルの取りにくいエリア」について教わっていた。そのエリアは順打ちが初めての方も軒並み苦労するとのこと。今日は早めに宿に着いたので、今後の予定と宿の確保をじっくり考えることにした。

あと、道中でおすすめされた「HENRO HELPER」というアプリが良いとのことで、今日から使い始めた。

今まで「遍路のあかり」というアプリを使っていたが、画面のタップが反応しなくなったり動作が不安定だったりした。現在地を示すだけで、Googleマップのように自分が向いている方向が出ないのも不便だった。

その点、「HENRO HELPER」はGoogleマップとほぼ同じ操作感で、ホテルの詳細情報もGoogleマップに飛んで示してくれるので非常に使いやすい。さらに、遍路道上の距離と高低図も出るという秀逸さ。元々外国人向けに作られたものを日本語版にしたアプリらしい。

「遍路のあかり」でここを改善できればいいなぁと思っていた点が全て織り込まれており、交通量等の表示まである。これほどの出来のアプリを、日本人の公式ではなく外国人が作るという事実に、「ソフトウェアの開発って、日本人には向いていないのかもしれない」と少し思ってしまった。

明日から2日間、足摺岬へ向かって海岸線を歩き続ける旅になる。この長大な区間は「修行の道」とも呼ばれるが、焦らず自分のペースで進んでいくつもりだ。

【ヤマレコの記録】

詳細なルートの参考用として、ヤマレコの記録をつけておきます。

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