はじめに
「いつか歩きたいなぁ」と思っていた熊野古道。小辺路、中辺路、大辺路、紀伊路などいろんなルートがあって分かっていませんでした。
一番多くの人が歩き、山岳コースでない(真冬でもあり)中辺路に行くことにしました。
滝尻王子〜熊野本宮まで歩くのが一般的ですが、昔の人のように熊野三山を歩き通す計画にしました。
歩行距離90km、累積獲得標高4,500mです。
これから出かけようと思います。
熊野三山
【熊野三山】
- 「熊野本宮大社」
- 「熊野速玉大社」
- 「熊野那智大社」
熊野と熊野三山の信仰の原点は自然崇拝にあります。その後、熊野三山は、大陸から伝わった仏教と融合し、「神仏習合」をしていきます。
- 「熊野本宮大社」:来世を救済する
- 「熊野速玉大社」:前世の罪を浄める
- 「熊野那智大社」:現世の縁を結ぶ
三山をめぐれば、過去、現在、未来の安寧を得ると考えられていました。
また、身分を問わずあらゆる人々を受け入れたこともあり、多くの参詣者が訪れて、歩む姿は「蟻の熊野詣」と呼ばれたほどでした。

熊野三山の位置関係 <新宮市観光協会HPから>
熊野古道
熊野古道にはいくつかのルートがあります。
- 「紀伊路」:京都〜大阪〜和歌山〜田辺
- 「中辺路」:田辺〜熊野本宮〜那智〜新宮(山道)
- 「大辺路」:田辺〜那智〜新宮(海岸線沿い)
- 「小辺路」:高野山〜熊野(1000m級の山々が立ちはだかる山岳道)
- 「伊勢路」:伊勢〜熊野
- 「大峯奥駈道」:吉野〜大峯〜熊野本宮(山岳修験道道)
中辺路、大辺路、小辺路が「熊野参詣道」として世界遺産に登録されています。

熊野古道の位置関係 <田辺市熊野ツーリズムビューローHPから>
今回のルート:中辺路
【中辺路ルート図】
歩行距離90km、累積獲得標高4,500mを4泊5日(初日は大阪発)で歩く予定です。

【歩行計画】
1日目と2日目は、1泊2日あるいは2泊3日で歩くのが一般的なようです。普段山登りをしている人は1泊2日で歩けそうです。
今回一番ハードなのは、距離が長くて、登り下りの多い4日目です。大雲取越といわれるコースです。疲れも溜まっているはずなので、山場と予想しています。

※時間はヤマレコで標準タイムの0.8(休憩なし)で設定
【標高グラフ】

出発前の難問
一番寒い2月初旬。しかも平日なので、宿は行き当たりばったりで行こうと考えていましたが、「宿を予約できないという難問」に直面しました。
1泊目は中辺路の途中の近露王子〜継桜王子間で泊まることになります。1棟貸しの宿、1日1組限定の宿があり、宿泊できる人数が少ないこと。また、予約の取りまとめを田辺市熊野ツーリズムビューローが運営する予約サイト「KUMANO TRAVEL」が取り仕切っていて、直前のネット予約ができないという問題がありました。じゃらん、楽天トラベル、booking.comでも宿が見つからない。諦めかけましたが、Airbnbで宿を確保できました。Airbnbというと民泊のイメージがありますが、「古道の宿 ひよどり」を予約できました。
同様に、3泊目の小口も同様に、宿泊できる人数が少なくて、繁忙期は激戦になります。2ヶ月以上先の4月と5月の空きは、数日しかありません。まずは、小口の宿を押さえることが第一優先です。閑散期だったので、電話で「小口自然の家」を予約することができました。ホームページに予約状況を載せてくれているので助かります。
いずれにしろ、熊野古道を通しで歩くと決めたなら、早めの予約をお勧めします。
本宮エリアと紀伊勝浦エリアは、宿泊先が多いので、じゃらんなどで予約できます。那智山エリアも宿泊先が少ないですが、距離が近い紀伊勝浦に泊まれば良いでしょう。
さあ出発
最低気温が−5℃以下になる日もありそうです。
寒さ対策をして、出発します。
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