はじめに
テントを持っての登山は荷物が重くて大変ですが、山小屋に泊まるのに比べると自由度が増します。大自然の懐に抱かれながら、朝夕の光の移ろいを感じる贅沢な時間を過ごすこともできます。テントから雄大な景色を眺めるのも楽しみの一つです。そこで絶景のキャンプ場「涸沢キャンプ場」「劔沢キャンプ場」「北岳山荘キャンプ場」の魅力を紹介します。
涸沢キャンプ場:紅葉と圧倒的な絶景に包まれる
涸沢の魅力とは?
涸沢キャンプ場は、北アルプス・穂高連峰の中腹に位置する野営場で、標高約2,300m。秋には山肌が赤や黄に染まり、朝焼けに照らされる「モルゲンロート」は、登山者の憧れの光景です。テント場からは、奥穂高岳や涸沢岳の岩稜が間近に迫り、まるで山に抱かれているような感覚になります。
おすすめポイント
- 紅葉のピーク(9月下旬〜10月上旬)には圧巻の景観
- 槍ヶ岳・奥穂高岳方面への登山基地として便利
- 涸沢ヒュッテで温かい食事も楽しめる
アクセス
上高地から横尾を経由し、涸沢までの登山道は約6〜7時間。登山初心者でも歩けるルートですが、体力と装備は必須です。
滞在時の注意点
- 標高が2300mのため、朝晩の冷え込みが厳しい(紅葉シーズン)
- 涸沢ヒュッテでのビールが美味しすぎて飲みすぎる



劔沢キャンプ場:登山者の憧れ、剱岳を間近で楽しむ
劔沢キャンプ場の魅力とは?
立山連峰の一角に位置する劔沢キャンプ場は、立山連峰の中でも剱岳の登攀基地として知られる場所。標高約2,500mに位置し、テント場からは剱岳の鋭い岩峰が真正面に見えます。登山者にとっては、ここで一夜を過ごすことが、剱岳への挑戦の前哨戦とも言えるでしょう。
おすすめポイント
- 剱岳登頂前のベースキャンプとして最適
- 朝焼け・夕焼けの剱岳が絵画のような美しさ
- 山岳エリアならではの静寂と澄んだ空気
アクセス
立山駅から室堂までケーブルカーとバスでアクセスし、そこから劔御前小屋を経由して約3時間半の登山。
滞在時の注意点
- 標高が2500mのため、朝晩の冷え込みが厳しい
- 剱岳への登山には、高度な登山技術が必要

北岳山荘キャンプ場:日本第二の高峰で過ごす贅沢な時間
北岳山荘キャンプ場の魅力とは?
南アルプスの北岳は、日本で2番目に高い標高(3193m)を誇る山であり、その麓にある北岳山荘キャンプ場は、静かで開放的な雰囲気が魅力です。特に、夜明けの瞬間には、遠くに富士山を望みながら朝焼けを楽しむことができるため、多くの登山者が早朝の景色を目当てに訪れます。
おすすめポイント
- 天候が良ければ、富士山を背景にした壮大な朝焼けが見られる。
- 北岳登頂後の宿泊地として利用することで、体力を回復しながら景色を満喫できる。
- 高山植物が豊富で、夏には美しい花畑が広がる
アクセス
広河原から北岳を経由して北岳山荘キャンプ場まで約7時間。標高差1500m以上のハードなコースです。
滞在時の注意点
- 標高が2900mと高いため、防寒と高山病対策が必要
- 稜線上のキャンプ場で、風が強い時がある
- 水場が限られているため、十分な水分を確保する


絶景キャンプ場に行ってみよう!
涸沢、劔沢、北岳山荘キャンプ場はいずれも登山好きにとって最高のキャンプスポットです。それぞれの特色を理解し、事前準備をしっかり行うことで、安全かつ快適な山岳キャンプを楽しめます。どの場所も唯一無二の風景を提供してくれるので、ぜひ次回の登山計画に組み込んでみてください。
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