電車旅① 出雲大社を参拝し、一畑電車で木綿街道に行く

中国地方

はじめに

今年もいよいよ最終週です。仕事納めが1週間早かったので、旅に出ることにしました。

今月で失効してしまうJALの1万マイルを使って、出雲縁結び空港まで一気にビューン。出雲から東京までは電車で帰るつもりです。ただし、ノープランです。

今回の旅でやってみたいと、ぼんやり思っていることです。

  • 神話の舞台と日本中の神様が集まる『出雲大社』を参拝する
  • ラフカディオ・ハーンこと小泉八雲著『日本の面影』の風景・文化を感じる
  • 境港で美味しい『海鮮料理』を食べる
  • 『木次線』を全線乗車する
  • 『たたら製鉄』について知る

朝の連続テレビ小説『ばけばけ』で小泉八雲は注目されています。最近読んだ『日本の面影』が印象的だったので、小泉八雲が暮らしたところに行ってみたいと思いました。

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出雲は『古事記』の日本神話に数多く登場する地域です。そのようになった背景には、鉄があるのではないかと思っています。出雲は、日本列島で初めて鉄器を作り始めた地域。それまでは大陸から鉄を輸入をしていました。当時は、渡来人が多くきて、日本列島の最先端、今のシリコンバレーのようだったかもしれません。古墳時代の頃に自分たちで鉄をようやく作り始めました。そして、農耕文化は劇的に変化し、律令制やら社会の仕組みも劇的に変わりました。この日本古来の鉄づくりは『たたら製鉄』と呼ばれています。堺雅人さん、阿部寛さんが出演したドラマの「VIVANT」では、堺雅人さんが演じた乃木憂助の実家は代々『たたら製鉄』をしていた家でした。ドラマを観てから、行ってみたいと思っていました。

『木次線』は、島根県の宍道駅と広島県の備後落合駅を結ぶ中国地方きっての山岳路線。途中には3段のスイッチバックがあってZの字を描くような方向転換を繰り返します。廃線という話もあり早めに乗ってみたいと思っていました。

出雲周辺の位置関係

出雲、松江、米子、宍道湖などの名前は知っていますが、ほとんど土地勘がありません。とりあえず、地図で位置関係だけざっくり把握。

出雲と米子と近くに2つも空港があることも後で知ったくらいです。米子・境港は鳥取県、松江・出雲は島根県だと思い出しました。

出雲大社参拝

出雲縁結び空港に着陸したら、雨が上がった瞬間で神々しく宍道湖に光が差し込んできた。神々のの国、神話の国に初めて降り立った気持ちになった。10月は「神無月」というが、出雲には全国から八百万の神が集まり「神有月」という。そんな出雲は少し雰囲気が違う感じがした。

空港からは出雲大社に向かう。東京からの飛行機合わせて、出雲大社行きのバスが出る。約40分で出雲大社に着く。とりあえず、一畑電車の出雲大社前駅でバスを下車。雨の降る中、神門通りを出雲大社に向かって歩き始めた。

二の鳥居に到着。後ろを振り返ると、神門通りの先に一の鳥居が見える。大学の出雲駅伝のゴールで見た場所だった。

松林の参道を通り、三の鳥居と四の鳥居を抜けると拝殿がある。海が近い割には後ろの山々は高さがある。出雲大社中、年末の大掃除中であった。

拝殿の立派な「しめ縄」が目につく。

しめ縄は「神聖な場所」であることを表しており、神様が降りた神聖な場所に、邪気が入ってこないようにするための魔除けや結界としての意味がある。その由来は「古事記」に記された「天岩戸伝説」にあるとのこと。太陽神である天照大神が、弟神の素戔嗚尊の悪行に怒って天岩戸に隠れたため、世界が暗闇に包まれてしまいます。困った八百万の神々が知恵を出し合い、天照大神を天岩戸から引っ張り出すことに成功しますが、この時に天照大神が再び隠れてしまわないように、岩戸に張り巡らせた尻久米縄が、現在のしめ縄の起源といわれている。

杉の木には、たくさんのおみくじが結びつけられている。

出雲大社の中を一周回って、神楽殿に向かった。

神楽殿のしめ縄は拝殿のものより、2回りくらい大きい。日本最大級のしめ縄とのこと。

この写真の方が縁結びの神様として名高い大国主大神(オオクニヌシノオオミカミ)。古事記に出てくる神様の名前が長すぎて覚えられない。。。

雨の中を歩いて、お腹が減ってきた。そこで、「出雲そば」を頂く。下の写真は真上から撮ったので、いまいち。実際の蕎麦は3段重ねになっている。一番上に薬味をを3分の1くらい乗せて、おつゆも3分の1くらいかけて1段目のそばを頂く。残ったおつゆは、2段目かける。そしておつゆを追加して頂く。薬味は好みに応じて乗せておく。3段目も同じようにして頂く。蕎麦湯はお蕎麦と一緒に提供されるので、そのまま飲んでも良いし、最後におつゆを入れて飲んでも良い。

「出雲そば」は、挽きぐるみといって、殻付きのそばの実をほとんどそのまま製粉する。そのため、色が黒くて風味が豊かであるのが特徴的である。

二の鳥居まで戻ってきたら、空が明るくなってきた。遠くに一の鳥居をみることができる。

出雲大社の横にある「古代出雲歴史博物館」は、2026年8月まで耐震工事中のため、休館で残念。ここには、荒神谷遺跡から出土した国宝の銅剣358本、加茂岩倉遺跡から出土した国宝の銅鐸39個など、合計419点もの国宝級の青銅器が一堂に展示されている。

一畑電車の乗って木綿街道へいく

出雲大社から松江までは、ローカル電車の「一畑電車」に乗車。「ばたでん」という愛称で親しまれている。中井貴一さん主演の「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物」で使われた電車である。

出雲大社前駅には、旧型のデハニ50型の電車が展示されている。

内部は木目調で、床も木製で懐かしい感じ。

この電車の体験運転もできるというのがすごい。

現行の電車の内部も変わっていて、4人と2人掛けのシートはパーティションで仕切られている。

「木綿街道」というのがあるとパンフレットで知って、雲州平田駅で途中下車。そこから歩いて10分ほどで、「木綿街道」に着く。

木綿街道の手前で川を渡ると、川に面する家並みに風情がある。

「木綿街道」は、かつて木綿の集散地として栄えた街道。江戸時代の面影を残す建物もあり、リノベーションしたお土産屋やカフェもある。

一番気になったのが、街道の奥の方にあった岡茂一郎商店の再仕込醤油という醤油。

この醤油は、食塩水の代わりに生のしょうゆで仕込む。そのため濃厚な味わいで色も黒っぽい。刺身や寿司に合うという。お店の人が熱心に説明してくれた。島根や山口辺りに伝わる醤油。購入したかったが、これからの長旅で重くなるので、購入できず。東京の日比谷シャンテにある島根県のアンテナショップで購入できるので、今度買いに行こう。

少し喉が渇いたので、出雲だいこくビールを飲む。

生姜のビールは聞いたことがないので、「出西生姜のジンジャーセゾン」を注文した。

雲州平田駅に戻って、一畑電車で松江方面に向かう。途中から宍道湖沿いの景色の良いところを走る。観光客はほぼ日本人。大きな荷物を持っている人も少なくて、何となくゆったりできる雰囲気だった。

松江の散策については次回。

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