【父の写真】「大和三山」と白洲正子氏のエッセイ「かくれ里」

写真
九品寺からの「大和三山」

大和三山

父は大和路の写真を撮っており、以前「明日香 橘寺からの岡寺の三重宝塔を写す」を紹介しました。

今回は、「大和三山」の写真を紹介します。

大和三山は、奈良県橿原市にある香具山(かぐやま)、畝傍山(うねびやま)、耳成山(みみなしやま)の3つの山の総称です。大和三山に囲まれるように、日本で初めての本格的な都であった藤原京の藤原宮跡があります。これらは古来より神聖な山として崇められ、万葉集にも多く歌われています。 

日本の最初の都である藤原宮を3つの山が取り囲んでいる。大和三山がピラミッドではないかという説もあったりもする。小さな山だが、謎めいていて、古代のロマンを感じる。

小学校に入る前(だと思う)に、祖父の実家に行った時に、平らなところにポコっとある不思議な山だなと思ったことを鮮明に覚えている。先日、山辺の道を歩いた時に、大和三山を見た時に、懐かしい感じがした。

2016年1月16日に撮影した写真。Googleで画像検索をすると、撮影場所は「甘樫の丘・東展望台」のようである。飛鳥寺の近くの「甘樫の丘」から北側の「大和三山」を撮影している。真ん中の山が耳成山で、右側の山が天の香具山。左側にある畝傍山があるが、写真には映っていないことがわかった。何となく少し残念…

東側の風景を撮った写真もあり、明日香らしい里山の風景。父にとっての疎開していた頃を思い出す「僕の大和路」の風景なんだろう。

2016年4月2日の桜のシーズンに「甘樫の丘」に再訪していた。

「甘樫の丘」を紹介している新聞の切り抜きが写真集に挟まっていた。まめにチェックしていることに関心させれる。

白洲正子氏のエッセイ「かくれ里」

父の写真集に、白洲正子氏のエッセイ「かくれ里」のコピーも挟んであった。「葛城山をめぐって」というテーマのエッセイのようだ。

「楢原の九品寺に泊まった夜のことが今でも忘れない」と白洲氏は感動をもって記している。

その夜のことは今でも忘れない。

『荷物をおきにお座敷へ通ると、目の前に思いもかけね絶景が現れた。左(東)の方には、大和三山が手にとるように見渡され、その向うに、三輪山が秀麗な姿を見せている。足元のところは、今すぎて来た御所の町で、田圃をへだてて緑の岡が望めるのは、記紀が伝える玉手の丘、ほほまの丘などの旧跡であろう。その背後には、国見山、高取、多武峯がつづき、霞の奥に吉野連山も望める、といった工合で、居ながらにして大和平野の大部分が、視界におさまる大パノラマだ』

2015年11月21日に九品寺から撮影した「大和三山」の写真もあった。

左側の小さな山が「大和三山」で、左側から耳成山・畝傍山・天の香具山である。

今度、九品寺から「大和三山」を眺めて、白洲正子氏の気持ちを感じてみよう。

また、実家にある白洲正子氏のエッセイ「かくれ里」を読んでみたいと思った。

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