ベトナム北部の旅② リムジンバスでハノイ〜ハザンへ移動

ベトナム
今日はまだリアルに少数民族には会えず、ハザン省の博物館で展示を見る

リムジンバスでハノイ〜ハザンへ

リムジンバス

ハノイには四季がある。朝の気温は20℃弱。年中暑いイメージはあるが、早朝は肌寒いくらいだった。バイクを乗る人はダウンを着ている人もいるくらいだ。

今日はハザンまでの移動日。

前回、「ハノイ〜サパの移動方法について(バス・乗合リムジン・鉄道の比較)」という記事で、乗合リムジン(リムジンバス)が一番お勧めと書いた。ハザンには鉄道はないので、一番移動が楽なリムジンバスでハザンまで移動した。

今回の予約は、klookで取り、スムーズで問題なかった。事前にハザンの滞在するホテルについてSMS問い合わせが来て、ホテルまで送ってもらえるサービスであった。

ハノイ〜サパの移動方法

バスの発車は、バスターミナルではなく、小さなツーリストオフィス。出発の30分前の午前6時に行ったら開いてなくて、しばらく待つ。前日に確認に来て、ツーリストの人にか確認したから大丈夫のはずだが、少し不安になる。

出発30分前の午前6時、ツーリストオフィスは開いていなかった

バスは、ハノイ市内を回って多くの人をピックアップしてきた。最後の方のピックアップで、出発は30分遅れの午前7時。14人くらいの大きなバンタイプの車で、リムジンバスという。

車内は土足禁止。シートは革張りで広くて、毛布付きで、快適である。前回乗った寝台バス(ベットで寝ながら移動)も土足禁止。日本人向けのスタイルだ。

リムジンバスの車内

ハノイからハザンまでは300kmで5時間半くらい。ただし、休憩とハノイとハザンでの送迎を加えると7時間くらいかかった。

途中まで高速で、途中から一般道を走る。まっすぐな道が多く、渋滞もないので、順調。

途中から一般道を走る

休憩は1回。一般道沿いのドライブインで30分ほど停車。左がリムジンバスで、右が寝台バス。

休憩したドライブイン

停車中にご飯も食べることができる。中華弁当のようなご飯とおかず数品を選ぶことができる定食があったが、バスの中で、お腹が痛くなったり、気持ち悪くならないように、朝食は日本から持ってきた饅頭で我慢する。水もガブガブ飲まないように注意した。

ここのドライブインのトイレは無料だった。通常は5,000ドン(約35円)くらいの有料が多い。お金を払わないでトイレに入ると呼び止められるので、注意が必要だ。

ドライブインではフォーや定食を食べることができる
「中進国の罠」について思う

ハノイの渋滞を眺めていたら「中進国の罠」についてふっと頭の中によぎった。

最近読んだ本「加速経済ベトナム(蕪木優典著)」と「日本人の知らないベトナムの真実(川島博之著)」の2冊の見解が違っていた。1冊目はベトナム経済が加速する。2冊目は「中進国の罠」にはまると主張されている。

「中進国の罠」とは、多くの開発途上国が経済成長の波に乗り、一人当たりの所得が中程度の水準に達した後、それ以上の経済成長が停滞し、なかなか先進国(高所得国)の仲間入りができない状態を指す。下のグラフでは、マレーシアやタイのGDP頭打ちしている。

G7と東南アジアの1人あたりのGDPの推移

「加速経済ベトナム」には、「中所得国の罠」から抜け出すためには3点が重要と書いてある。

「中所得国の罠」から抜け出すには、一般的に①生産および雇用の重点化・高度化、②技術革新の推進、③熟練労働者の教育制度の変革(技術習得から新たな商品やプロセスの創造に転換)、が重要であるとされます。また、アジア開発銀行は「中所得国の罠」に陥った国では輸出製品が一次産品や労働集約的なものに留まり、多様化・高度化していないことを指摘しています。

「加速経済ベトナム」より引用

車窓を眺めながら、「中進国の罠」を抜け出すには、ゼロからイチのイノーベーションをできるかどうか。また、倫理と道徳のレベルが高いことがベースとして必要になるだろうと思った。

タイは「中進国の罠」にハマっている。グラフにはないが、台湾は「中進国の罠」を抜け出してきているイメージがある。行ったことはないけれど、一緒に仕事した人や旅行中に会った人の感じ(英語力に加えて、穏やかな人柄)から、次はマレーシアあたりが抜け出せそうだが、上のグラフを見るとなかなか難しいのだろうか。

自分の先進国の目安としては、田舎(農村)が綺麗で豊かな点だ。アメリカにしてもヨーロッパにしても、農村が豊か。日本も今後は過疎化の問題はあるだろうが豊かだと思っている。

ベトナムもある特定分野では強くなる分野はできる。しかし、先進国入りは難しいかもしれない。しかし、GDPだけ増やすのが目的ではない。それぞれの国がきらりと光るものを増やすていけば良いのではないだろうか?

と車窓を眺めながら考えた。

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ハザン街中

ハザンの標高をネットで調べると1600mくらいだった。しかし、到着するとハザンの街中は標高100mくらい。山岳道路で気持ち悪くなるのを想定していたが、拍子抜けであった。ということは、明日は標高1500mくらい登ることになるのか。

4月に行ったサパは観光地でお土産屋さんもレストランも多い。また、民族衣装を着た少数民族の人々も多く歩いている。しかし、ハザンの街中は観光客も少なく、車とバイクも少ない。少数民族らしい人も見当たらず、普通の田舎町の感じであった。

「Royal Hotel Ha Giang」というホテルに宿泊した。

受付で、明日からのツアーの予約をお願いしたら、10分ほどで英語を話すことができる方がやって来た。どこのホテルでもツアー会社にコンタクトしてくれるみたいなので、どこのホテルに泊まっても良いのかもしれない。結局、3kmくらい離れたツアー会社にバイクで連れて行ってもらって、手続きをした。同じバスに乗っていた人を降ろしたハザン街中の入り口にあるホテルだった。

ツアーはバイクで回るのが基本のようだ。一番遠くのドンヴァンという街まで150km以上ある。さらに標高も1500m上がることを考えると、バイクの後ろに乗るのが不安。また、バイクのツアーは3日間まで。4日〜5日間でゆっくり廻りたかったので、値段は倍くらいになるものの車をチャーターすることにした。運転手が英語を話すことができないとのことなので、翻訳機を使ったコミュニケーションになる。ドンヴァンで日曜に開催されるマーケットにも行ってみたくて、反時計回りでハザンを巡ることにした。

宿泊した「Royal Hotel Ha Giang」

2500円なのに清潔感があり、部屋も広い。

清潔で広い部屋でコスパ良し

明日以降のツアーの予定も決まって、遅い昼ごはんを食べる。ベトナムに来てお米を食べていなかったのチキンチャーハンを注文。

遅めの昼食のチキンチャーハン

その後、「ハザン省博物館」に明日からの予習に行く。

パネルがベトナム語のみで、写真と展示物を眺める程度で、理解はできなかった。太古から歴史、風土、文化についての説明があった。

少数民族に関する展示も多くあった。明日は、リアルで出会うことができるのでワクワクする。

ハザンの街中を少し散策。

ハザンの街並み

街の真ん中には川が通っている。お世辞にも綺麗とは言えないレベル。

ハザンの中心を流れる川

中心部にあるハザン広場。ジョギングをしている人を多く見かけた。

夕食は軽めにチキンフォーを食べる。昨日もチキンだったので、ポークにするつもりだったが、冷蔵庫からチキンとポークどっちだと出された色の悪い豚肉を見たら、チキンにしてしまった。

早めの夕食のチキンフォー

本日は、普通の街で拍子抜けしたハザンだった。明日から山岳地帯にいって、どのような出会いがあるのか楽しみ。

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