ベトナム北部の旅③ ハザンループ1日目はモン族集落の中、マイナーな絶景ルートを行く

ベトナム
「Ba Tien Pine Hill Mountain」からの眺め

「ハザンループ」とは

ハノイから北に約300kmのハザン市に、リムジンバスで7時間かけて移動して来た。

今日からハザン市より「ハザンループ」を巡る4日間の旅に出る。「ハザンループ」とは、AIで調べると下のようになる。

ハザンループ」とは、ベトナム北部のハザン省にある山岳地帯をバイクで巡る約200kmから350kmの探検ルートです。この地域はベトナムの首都ハノイから北に約280kmの位置にあり、「秘境」とも呼ばれる美しい景観と、少数民族の伝統的な暮らしが魅力です。

山中に残された桃源郷とも呼ばれている。

また、「ハザンには17の民族が住んでおり、多様な民族の文化的アイデンティティが保存、共存されており、ユネスコに認定されたジオパークである」と観光パネルに書かれてあった。

一番奥にある町のドンヴァンまで150kmくらい。東京から静岡とあまり変わらない距離である。一般的にはバイクで巡るが、長距離の山岳ルートをバイクの後ろに乗るのが不安。また、バイクのグループツアーは3日間までとのこと。4日〜5日間でゆっくり廻りたかったので、値段は倍くらいになるものの車をチャーターすることにした。

そして、今回の旅程は4日目が日曜となる。ドンヴァンで行われる日曜マーケットに行きたくて、反時計回りのルートとしてもらった。

出発前の朝食は、ベトナムのつけ麺「ブンチャー」

出発前に腹ごしらえ。ホテルの隣の小さな食堂でブンチャーを食べる。ベトナム風のつけ麺だ。

麺は細めの米麺。店先で何か焼いているなと思っていたら、スープに入るミニつくね(豚なのでハンバーグの小さい感じ)が入っていた。ハーブ系の香草(パクチーは入っていない)と大根の酢漬けを入れ、味変を楽しみながら食べる。

ベトナム風つけ麺のブンチャー
店先でブンチャーに入れるお肉を焼いている

お店の人とお客さんの雰囲気がよく、注文時にはどれを食べたいかサポートしてもらう。大体韓国人か?と聞かれる。日本人より韓国人の観光客が、圧倒的に多いのだろう。お客のひとりの人が、日本に行ったことがあるようで、桜の下で着物を着ている写真を見せてもらい、👍と返答しておいた。ブンチャのセットで4万ドン(280円)だった。安い。

朝食を食べたお店

1日目ルートの概要

1日目のルートは、ハザン市を出発して、北上。天国のような絶景が広がる「ヘブンゲート」による。その後、ガイドブックに載っていないマイナーなエリアに向かう。途中に立ち寄った「Ba Tien Pine Hill Mountain」からの眺めが素晴らしく、しばらく眺めていた。

1泊目の宿泊先はズージャ(Du Gia)という村。地球の歩き方などのガイドブックにも載っていない。ズージャという読み方は、聞き取った音をカタカナにしたので、正しいか分からない。

「ハザンループ」1日目

運転手さんが来るまでホテルのロビーで待つ。お茶が用意されていたので、ゆっくり味わう。柿の葉のような大きな葉からお茶を抽出していた。口にあって、2杯頂いた。

やって来た運転手はトアンさん。32歳でふたりの娘さんがいる。見た目サッカー選手ぽいし、名前は堂安として覚えた。

運転手のトアンさん

車は綺麗な三菱の車だった。三菱はオフロード強うそうなので、心強い。

ツアーで使う二人乗りのバイクは、こんな感じ。荷台に荷物を括り付けて、走る。自分で運転するのは何とかななりそう(中型自動二輪は30年乗っていないが・・・)であるが、悪路も多く、自分としては体力以上に後ろに乗る怖さが厳しそうだった。欧米人は、女性の方も短パンで後ろに乗っていて、「寒くないのだろうか? 怖くないのだろうか?」と思った。

なお、ベトナムでの運転は、国際免許でも運転不可であるので、注意が必要。

ハザン市を出てもしばらくは高度が上がらない。そのため、低地に住む高床式のタイ族の集落が見える。

標高が600mくらいまで上がると、モン族の家があった。綺麗な庭もある。収穫したとうもろこしの皮剥ぎをしていた女性がいた。モン族の家は、窓がないのが特徴的とラオスで聞いた。ここのモン族の家も窓がなかった。

モン族の家

クアンバー(Quan Ba)に入るとそばの花が咲いていた。ベトナム人もそばを食べるそうである。運転手のトアンさんは、英語を話すことができないので、携帯の翻訳機でやり取りする。そのため、いろいろの情報が入らないのが難点であった。

そばの花が満開

最初の絶景ポイントの「ヘブンゲート」。ここの標高はようやく1,100mだった。曇っているせいか、残念ながら期待するほどの絶景は見られなかった。

「ヘブンゲート」からの眺め

途中に、モン族の人が織物をしているところに立ち寄る。麻から織物を作って、衣服やカバンなどを作っている。

最初は糸を撚っている工程。

次に、機織りをしている工程。

おばあさんが、手書きで模様を書いている工程も見学した。この人には老眼というものはないのだろうかと思うくらい細かい作業をしていた。

村の通りはのどかな感じ。家には国旗が掲揚されている。ベトナムの国旗のTシャツを着ている子供の見かける。

草を満載したバイクが走る。

ヘブンゲートで見るはずだったポッコリお山をしたから眺める。

釣りができそうな川があったので、車を止めて眺めてみる。トアンさんに「どんな魚がいる?」と聞いたら、翻訳機で「鮭はいない」と冗談か本気かわからない回答があった。個人ツアーなので、釣りもできないこともない。テンカラ竿を持ってくるべきだっただろうか?

昼食は街道沿いのドライブインで食べる。豪華な昼食。二人で平らげる。

レストランの前には多くのバイクが止まっていた。

景色の良い細い峠道を越える。マイナーなルートゆえ、悪路もある。二人乗りのバイクも通る。やっぱりバイク旅はやめてよかったと思った。バイクに乗っているのは、、圧倒的に西洋人。新大陸を見つけたスピリッツを感じる

本日一番の絶景ポイントの「Ba Tien Pine Hill Mountain」というところ。

村の中心の赤い屋根の大きな建物は学校だとあとで分かった。地主の家かなと思ったが、社会主義の国なので、そんなことはなかった。

「Ba Tien Pine Hill Mountain」からの眺め
「Ba Tien Pine Hill Mountain」からの眺め

先ほど「Ba Tien Pine Hill Mountain」から眺めた谷には、モン族の村があった。水も豊富で過ごしやすいのだろう。

村には子供がたくさんいる。元気に遊んでいたり、鎌を持って家の手伝いや、背中に赤ちゃんをおぶって世話をしている子供もいる。

日本昔話に出てくるような風景。自然のものを使って生活し、使い終わったら自然に還る。そのような生活をしている。

遠くに草木が動いてこっちに来る。良くみると女性が腰を折り曲げながら背負って歩いてくる。にこやかな笑顔で通り過ぎて行った。ベトナムの女性は働き者で、たくましい。

宿泊先のズージャ(Du Gia)に向けて峠越え。山のなかの村の様子がよくわかる。

標高が上がると棚田を多く見かける。

ズージャ(Du Gia)の奥にある滝にいった。気温は20℃ちょっとしかないが、滝壺飛び込みをしている観光客を見かけた。

宿泊先「Wild Orchid Lan’s Home」

宿泊先は、「Wild Orchid Lan’s Home」というホテル。部屋は池の上にあるコテージタイプ。立派であるが、40万ドン(約2,800円)と高級なホテルではない。

テレビもなく、夜になるとバイクの音もあまりしない。カエルの鳴き声が響き渡る。

天蓋付きのお部屋。夏なな蚊も多くて、蚊帳にすると良さそうである。

晩御飯も豪華で、トアンさんと平らげる。電力が不安定なのか、停電になる。山で使うヘッドライトを持っており問題なし。次回は太陽光発電の軽量ランタンを持ってこようと思った。

焼酎のようなお酒がついていて、少しだけチビチビ飲んでみた。

旅の臨場感を出すために、リアルタイムで毎日ブログを書いている。現役時代、海外出張で朝晩に報告書を書いている感じがして来た。

アルコールを飲み過ぎると遅れてしまう。どこまで継続できるだろうか?

ベトナムのトレイルランニング事情

朝テレビをを見ていたら、トレイルランニングのニュースが流れていた。街中でもトレランをする感じの人が走っていたので、気になっていた。

今年9月に、プロのトレイルランナーの鏑木剛さんがサパで開催されたトレランに出場していた。100kmとトレランでは中距離の大会。鏑木さんでも20時間も掛かっているので、相当きついコースだったと思われる。

景色の良さそうな大会で、少数民族の村を走るなんて楽しそうである。

56歳、夜通し走り抜いた100キロ ベトナムのトレイルラン(鏑木毅) - 日本経済新聞
57歳になる直前の9月、累計標高差5500メートルの山岳地帯で行われる「ベトナム・マウンテン・マラソン」に参戦した。トレイルランの世界シリーズ戦「ワールド・トレイル・メジャーズ」の1大会で、100キロメートルの距離を夜通しで走るレースだ。私...

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