四国歩き遍路36日目|八十八ヶ所(87,88番) ささや旅館から大窪寺へ!女体山を越え、36日間の旅がついに結願

四国・四国遍路

【本日の記録】

 * 天気: 雨のち晴れ

 * 歩行距離: 20.6km(※GPSの実測値)

 * 累積標高: 上り 850m / 下り 421m(※GPSの実測値)

 * 時間: 5時間47分(活動5:03、休憩0:44 ※実測値)

 * 困難度: ★★★☆☆(女体山の登りはあるが、距離が短いため星3つ)

 * 宿泊地: なし(大阪の実家へ帰宅)

 * 区間距離(目安):

   * ささや旅館 〜 琴電屋島駅:徒歩すぐ

   * 琴電屋島駅 〜 琴電志度駅:電車移動

   * 琴電志度駅 〜 87番 長尾寺:約7.0km

   * 87番 長尾寺 〜 88番 大窪寺:約15.1km

   * 総距離(歩行):約22.1km

ささや旅館を出発!琴電で昨日のゴール地点・志度駅へ

ささや旅館で朝ご飯をしっかり食べた。

いつまでも続くように感じていたこの旅。今日でついに四国を離れると思うと、非常に感慨深い。

第87番、そして結願の地である第88番の大窪寺を目指す。

まずは宿を出発し、すぐ近くの琴電屋島駅から琴電に乗り込む。昨日登った屋島や八栗の山々、そして海沿いを走りながら電車は進んでいく。

昨日歩き終えた志度寺の最寄り駅である「琴電志度駅」で下車。ここから再び歩き遍路を再開し、いよいよ最後の一歩を踏み出す。

今日は雨のスタートとなった。

「女体山からの眺めが見られないな」という残念な気持ちはあるが、不思議と「雨で嫌だなぁ」という感覚はもうなくなっている。

「雨の日には雨の中を、風の日には風の中」を歩く。そんな自然体な感覚が、この36日間で体感として身についてきたのかもしれない。

最後の平野部を歩き、第87番・長尾寺へ

志度駅から、まずは約7km先にある第87番・長尾寺を目指して歩く。

香川ののどかな風景の中を進んでいく。これまでの長かった道のりを思うと、平野部を歩く一歩一歩がとても名残惜しいような、不思議な感覚になる。

雨でスタートしたと思ったら、次第に晴れ間が出てきて、完全に晴れた。なんとも不思議な天気だ。一気に暑くなったため、着ていた雨具を全部脱いだ。

7kmを歩き切り、第87番・長尾寺に到着した。

ここは静かで落ち着いた雰囲気のお寺だ。境内には静寂が漂っており、結願を目前に控えて昂る心を静めてくれるような場所である。

お遍路交流サロンを経て、最後の難所・女体山を越える!

長尾寺での参拝を終え、いよいよ最後の札所である第88番・大窪寺へ向かう。

これから向かう女体山が見えてきた。桜もようやく満開になり始め、最終日らしくまるでお祭りのようにお遍路を歓迎してくれている気がした。

途中、前山ダムのすぐそばにある「お遍路交流サロン」に立ち寄った。ここは歩き遍路の歴史や資料が展示されている施設で、お遍路の成り立ちや文化を深く学ぶことができる。

さらに、申請すると「四国八十八ヶ所歩き遍路大使」の任命書とバッジをもらうことができる。これまでの道のりが形として認められたような気がして、実際にもらうと嬉しかった。

お遍路交流サロンを出発すると、いよいよ大窪寺までの道のりに立ちはだかる標高約770mの「女体山」の登りが始まる。四国遍路の締めくくりにふさわしい、最後の「遍路転がし」とも言える険しい山道だ。

今回通るルートは、来栖神社を経由し、女体山の山頂を通ってから下って88番大窪寺に着くというコースである。

雨上がりで蒸しており、気温は22度。汗だくになって坂道を上っていく。今までは「明日以降もあるから」と体力をセーブして登っていたが、今日は最終日だ。もう出し惜しみはしない。力いっぱい駆け上がる。

最初は川沿いの舗装道路を緩やかに登っていく。

その後、山道に入ったり、舗装道路に戻ったりを繰り返し、最後は山道の急な坂道へ。山頂まで残り1,138m。これまでの36日間の思いを噛み締めながら登っていく。

「旅が終わってしまう。」

そう思うと、強烈な寂しさが込み上げてくる。なぜだか目から汗が流れる。

女体山への最後は岩場の登りとなる。

そしてついに、女体山の山頂に到着!雨の中の登山を楽しむつもりだったが、眼下にはまさかの晴れ渡った絶景が広がっていた。最後の最後に、四国の神様が素晴らしいご褒美をくれたのだ。

ついに第88番・大窪寺で「結願」!そして大阪へ

女体山を下り、ついにその瞬間がやってきた。

目の前に、第88番・大窪寺に到着した。

境内に入り、本堂と大師堂で読経を行う。

36日間、雨の日も風の日も、自分の足で歩き続けた四国八十八ヶ所の旅が、今ここでついに「結願」を迎えた。

納経所で最後の御朱印をいただき、胸に去来したのは「やり遂げた」という高揚感や達成感というよりも、「ついに歩き通すことができた」という、深くて静かな安堵感だった。

大窪寺では、結願の証としてこれまで使ってきた金剛杖や菅笠を奉納していく人も多いが、自分は奉納しないことにした。36日間、一緒に四国を歩き抜いた大切な相棒だからだ。

杖を見ると、アスファルトや山道をつき続けた先がすり減り、出発した時よりも10cmくらい短くなっていた。その短さが、これまでの過酷な道のりを無言で物語っていた。

参拝後、大窪寺名物の「打ち込みうどん」を食べる。

白味噌仕立てで、鍋焼きうどん風の優しい味だ。豆腐やお餅など地元の具材がたっぷり入っており、疲れた体に温かい甘めのお汁が染み渡って本当に美味しい。

結願の余韻に浸りながら、大窪寺を後にすることにした。

1番札所である霊山寺まで歩いてお礼参りに向かうお遍路さんもいるが、自分は直接和歌山の高野山へお礼参りに行く予定なので、今回の四国を歩く旅はここで本当にフィナーレとなる。

バスと電車を乗り継ぎ、実家のある大阪への帰路についた。

36日間、1200kmを歩き終えて

総歩行距離約1200km。本当に過酷で、ときには楽しく、そして学びの多い36日間だった。

昨日、2回目の歩き遍路だというアメリカ人の方とこんなやりとりがあった。

「どうして歩き遍路をしたの?」

自分の答えはこうだ。

「毎日連続して歩いてみたかった。そこで色々な思いや考えが浮かんで、自分がどんなふうになるのか体験してみたかった。毎日の後半は辛くなってきて、精神状態も変わってくる。そこから生まれるものがあるのではないかと、試してみたかったんだ。」

歩き遍路をして、自分が何か劇的に変わったかというと、今はまだ分からない。

ただ、「自らが踏み出す小さな一歩がとても大切で、その積み重ねがあれば1200kmの四国一周も成し遂げられる」ということ。それを、自分の足と体でリアルに体感できたのは、とてつもなく大きな経験だと思う。

「もう一度やる?」

その問いへの答えは、昨日の段階では「一度でいいかな」だった。

ただ、お遍路が染み付いた四国の文化、人々、風景、そして食事が大好きになった。だから今度はルートに縛られず、今回行けなかった山間部にも足を運んでみたい。「歩いて、登って、時々釣り竿を出す」という自分のスタイルで、いつか必ず四国を再訪したいと思っている。

共に歩いた相棒の杖だけでなく、履き潰して捨てるはずだった靴にも感謝したい。まさかこの靴も1200kmも歩かされるとは思っていなかっただろう。靴底はツルツルになり、Vibramの黄色いマークまで削れてしまっている。本当によく耐えてくれた。

今回の旅は、決して自分1人の力だけでやり遂げられた訳ではない。

道中でお世話になった宿の方々、温かいお接待をしてくれた四国の皆さん、そして抜きつ抜かれつ励まし合いながら一緒に歩いたお遍路の皆さんがいたからこそ、ここまで来ることができた。

そして何より、4日目に道端で出会った99歳のおばあちゃん。

「私はもう行けないので、代わりにお参りしてきてください」

そう言って手渡されたお賽銭を、88カ所すべてでしっかり使い切らなければならないという「使命」を託されたことは、辛い時に足を前に進める大きな励みになった。

四国という素晴らしい土地と、そこで出会ったすべてのご縁に、心からの感謝を込めて。

長い旅の記録を最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。

【ヤマレコの記録】

詳細なルートの参考用として、ヤマレコの記録をつけておきます。

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