ルート概要
四国歩き遍路を結願し、日常に戻ってから少し時間が経ちました。その後、渓流へ4回ほどテンカラ釣りに出かけていますが、左脚の股関節には張りが残っています。ジョギングは控えつつも、歩くこと自体には支障がないため、今回はリハビリを兼ねて、以前から少しずつ進めていた「藤野15名山」の完全制覇を目指すことにしました。それだけではつまらないと思い、にほんの里100選の「佐野川地区」と天空の集落「登里」を巡ってきました。
【ルート図】
陣馬高原下バス停からスタート。まずは陣馬山を登って、和田バス停に下山。にほんの里100選の「佐野川地区」と天空の集落「登里」を登り返して、再度下山。最後に、藤野15名山で未登頂だった鷹取山・小渕山・岩戸山を巡りました。最後の3つの山は藤野駅の近くの低山で楽勝と思いきや、稜線のアップダウンが続いて、久しぶりの登山には地味にこたえました。
- 合計時間 : 6時間24分 (活動時間5時間2分、休憩時間1時間4分)
- 距離 : 17.1km
- 累積標高(登り): 1285m
- 累積標高(下り): 1400m

【標高グラフ】

まちおこしの熱意が詰まった「藤野15名山」
「藤野15名山」は、2004年に旧藤野町(現在の相模原市緑区)と地元山岳団体によって選定された、地域を代表する15の山です 。藤野の豊かな自然を多くの人に知ってもらい、まちを活性化させたいという願いが込められています。今回登ったのは、赤字の3つの山です。
選定されているのは以下の15座です:
- 茅丸(かやまる) 1019m
- 生藤山(しょうとうざん) 990.6m
- 陣馬山(じんばさん) 855m
- 明王峠(みょうおうとうげ) 738.9m
- 石老山(せきろうざん) 694.3m
- 矢ノ音(やのね) 633m
- 石砂山(いしざれやま) 578m
- 峰山(みねやま) 570m
- 鷹取山(たかとりやま) 472.4m
- 鉢岡山(はちおかやま) 460m
- 名倉金剛山(なぐらこんごうざん) 456.4m
- 日連金剛山(ひづれこんごうざん) 410m
- 岩戸山(いわとやま) 377m
- 京塚山(きょうづかやま) 358.7m
- 小渕山(おぶちやま) 355m
以前のブログ記事「藤野15名山の攻略編(中央線の南側の7座)」でも書いたように、これらの山々はエリアごとに点在しており、一度に回るには工夫が必要です。今回は、リハビリを兼ねて北側の未踏エリア(鷹取山・小渕山・岩戸山)を繋いでいきます。いずれも藤野駅に近い低山が残っていました。
45年ぶりの路線バスと陣馬山
旅の起点はJR高尾駅。ここから陣馬高原下までバスに揺られますが、この路線に乗るのはなんと小学生以来、実に45年ぶり位のことでした 。混んだバスが苦手であり、いつも高尾山経由で陣馬山に行くことが多かったです。
バスの車内は、平日にも関わらず立っている人が大勢いるほどの混雑ぶりでした。途中からはランドセルを背負った小学生たちが乗り込んできます。東京でありながら、バスが大切な通学手段となっている光景は、どこか遠い旅先に来たような不思議な風情を感じさせてくれました 。

陣馬高原下バス停の前には、蕎麦屋「三代目山下屋」がありました。雰囲気のある建物。十割蕎麦で有名お蕎麦屋さんのようです。下山後にいっぱい飲みながら蕎麦を頂くというのも乙かもしれません。

陣馬高原下でバスを降り、まずは川沿いの道をゆっくりと20分ほど登ります 。

分岐から本格的な山道に入ると、木の根が露出した急坂が続きます 。45年前の記憶は一切ありません。


そして久しぶりの登山であり、汗をかき、息を切らしながら登り詰めると、陣馬山のシンボル「白馬の像」が迎えてくれました。

山頂からは、残雪を抱いた富士山と、鮮やかに咲き誇る山ツツジを眺めることができました 。清水茶屋で温かいけんちん汁をいただきながら、のんびりと絶景を楽しみます 。山頂の茶屋はメニューも豊富で、思わずビールに手が伸びそうになりますが、まだまだ先は長いと我慢しました。


にほんの里100選「佐野川地区」と天空の集落「登里」
陣馬山から和田方面へと下山。


「にほんの里100選」に選定されている佐野川地区へと向かいました。ここは、山の斜面に広がる美しい段々茶畑で知られる里山です 。





集落を抜けて舗装された急坂をぐんぐん登っていくと、標高580m付近に「登里(とおり)」と呼ばれる天空の集落が現れます 。集落の真ん中にも丁寧に手入れされた茶畑があり、数軒の家々が静かに佇む光景は、天空の集落好きにはたまらないロケーションです 。




かつてこの佐野川は甲州裏街道が通り、旅人や商人が絶え間なく行き交う要衝でした 。また、全戸の65%が養蚕に携わっていたという歴史があり、今も伝統的な蚕農家の造りや土蔵が大切に保存されています 。こうした人々の営みの重なりを感じる風景に魅力を感じました。
二つの「軍刀利神社」を巡る歴史の旅
山道に入ると、藤野側の「軍刀利(ぐんだり)神社」の鳥居と、ひっそりと佇む祠が現れました 。


軍刀利神社といえば、以前訪れた山梨県上野原市の棡原にある本殿・奥の院が有名です 。上野原の軍刀利神社は、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が東征の帰路に三国山で剣を祀ったことが始まりとされる、三国守護の軍神です。本殿には巨大な剣のモニュメントが飾られ、奥の院には樹齢500年を超える荘厳なカツラの巨木がそびえ立つ、まさにパワースポットと呼ぶにふさわしい場所でした。
それに比べると、今回の藤野側の祠は非常に質素なものでしたが、両方の軍刀利神社を巡り終えたことで、自分の中でひとつの歴史の糸が繋がったような深い充足感を覚えました 。
藤野15名山、ついに完結へ
一度舗装道路へ下り、最後のミッションに取り掛かります。未踏のまま残っていた鷹取山、小渕山、そして岩戸山の3座です 。



以前の攻略記事で歩いた南側の山々に比べると、マイナーで標高に低い3つの頂。この北側の尾根道は展望こそ少ないものの、地味ながらも執拗なアップダウンが続く、歩き甲斐のあるルートでした 。陣馬山の喧騒とは対照的に、すれ違うのは里でも地元の住民の方だけで、登山者の姿はありません 。静寂の中、ピークを繋ぎ、ついに最後の山、岩戸山に到達。これにて「藤野15名山」全15座を無事にコンプリートすることができました 。

旅の締めくくりは、里の恵みとともに
下山後、JR藤野駅近くのトンネル上にある藤野神社へ、急な階段を登って最後のお参りを済ませました 。


駅の売店では、名物の「ゆずシャーベット」をいただき、火照った体を爽やかな香りで冷やしました 。そして自分へのお土産には、先ほど歩いてきた佐野川地区で収穫された「ほうじ茶」を購入 。100gで800円と少し贅沢な品ですが、帰宅後に淹れてみると、驚くほど芳醇な香りがあり、美味しいお茶でした。


股関節の張りを抱えながらの山歩きでしたが、ゆっくりと土地の歴史と自然を噛み締める、充実した一日となりました。
過去の藤野15名山 登山記録はこちら
【ヤマレコの記録】
詳細なルートの参考用として、ヤマレコの記録をつけておきます。
【X(旧Twitter)でも発信中!】
マイペースに旅の記録をつぶやいています。ぜひフォローお願いします!
👉 https://x.com/journeyrun5137?s=21&t=FxPAys69HY5eYmwFUxolDQ


コメント